シェイクスピア原作【空騒ぎ】を俳優としても監督としても名高いケネス・ブラナーが描く恋愛喜劇。
彼にシェイクスピア作品を作らせればその出来は保証付きも同然だ。
和やかな空気感の根底にしっかりと情熱が描かれている。
愛は時に単純で、時に複雑だ。
しかし本作は愛について描いている云々よりもただただ面白い。これに尽きる。
ここまで笑いの詰まった作品だとは思ってなかった。
ケネス・・・“ダブルミーニングだな( ¯∇¯)ニヤリ”
いや、違うと思います。笑
2人を掛け落ちさせよう作戦が始まってから面白さが格段とupし、ニヤニヤが止まんない。笑
嘘の上に嘘、またその上にも嘘が重なるドタバタ劇、演出や物語の絶妙な雑さが中世の舞台とマッチして、昔ながらの面白さに徹底しているように思える。
エマ・トンプソンとケネス・ブラナーのツンデレで何よりも先に口が動く喧しさ、マイケル・キートンのバカ丸出し具合、キアヌ・リーヴスのずば抜けてイケメンだけどクソ並の下劣さ、ケイト・ベッキンセイルの垢抜けていない可愛さ、デンゼル・ワシントンのプリンスらしい華やかさ、ロバート・ショーン・レナードの良き紳士な青年像。
などなど登場人物の魅力が爆発。
且つ欠点だらけの登場人物たちだが、その全部をひっくるめて愛してしまうような作品だった。
これはケネス・ブラナーのキャスティングの妙だろう。
会話シーンや所々のシーンのカットも比較的長いものが多いが、クライマックスの長回しはお見事としか言いようがない。
さすがケネス・ブラナーと言ったところ。
まさかのどストライク作品で早速お気に入りに追加。