こたつむり

300 スリーハンドレッド 帝国の進撃のこたつむりのレビュー・感想・評価

2.7
『300〈スリーハンドレッド〉』の続編。

マッチョ!マッチョ!マッチョ!
前作の印象は、それに尽きました。
だから、本作も同じ方向性…だと思っていましたが、今回の敵は女将軍《アルテミシア》。序盤から化粧の匂いが漂っているのです。

しかも、物語中盤では。
エロ劇画のような展開が待ち受けていました。んー?「前作のファンは“この方向性”ならば喜ぶ」というリサーチでもしたのでしょうか。何やら「暴力描写を好むものは暴力的なセックスを好む」という偏見を思い出しましたよ。カラカラに干上がった気分ですな。

また、前作がアメコミだとするならば。
本作はゲーム。Aボタンで通常攻撃、Bボタンでジャンプ…なんて勘違いしてしまうほどに、コントローラーが欲しくなる演出が多いのです。また、主戦場がエーゲ海ですからね。海面をCGで描けば人工的なヴィジュアルになるのは当然の話。

だから、最初から。
主人公《テミストクレス》を掘り下げる気なんてないのでしょう。ゲームの主人公だったら台詞すら不要ですからね。余談ですが、彼が船の上を移動する場面は『ゴッド・オブ・ウォー』を連想しました。

まあ、そんなわけで。
前作とは似て非なる作品でした。
続編となれば第一作と違うアプローチになるのは分かるのですが…。

なんて思って、ウィキペディアを読んだら。
なんと、ザック・スナイダー監督は脚本だけの参加であり、実際にディレクションしたのは違う人だったのですね。なるほど。違和感を抱いたのは当然でした。やはり、どれだけ表面を似せようとしても、監督が違えば手触りも変わるものなのです。

ただ、脚本がザック・シュナイダーにしては。
前作から継続して登場する《ゴルゴ王妃》の描写に違和感がありました。でも、前作は2007年の作品で、本作は2014年の作品。7年も経てば、色々と違うこともありますよね。大人は間違えるのではなく、ただ忘れるだけなのです。

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「さあ、俺たちの闘いはここからだ!」
長い間、応援ありがとう!
スパルタの戦士たちよ!永遠に…
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