開明獣

レッド・ファミリーの開明獣のレビュー・感想・評価

レッド・ファミリー(2013年製作の映画)
4.0
ローグ・ネイション。ならずもの国家のこと。人権をないがしろにして、命の値段が安い国のことなんだけど、どんな国でも残念ながらある程度はそういう部分はある。この日本だって例外じゃない。外国人への差別は根強くあるし、男女平等もまだまだだ。

だが、西側先進国だったら、ダントツでアメリカが最悪だ。銃は4億丁も出回っていて、大学生の大麻経験率は80%を超えている。貧困率は11%強だが、何せ保険制度がプアなので、実態はもっと激しいとも言われている。もうアメリカが憧れの夢の国という時代が終わってるのは数字が示している。毎月、どこかで銃の乱射事件が起こって、ドナルド・トランプを大統領にしちゃった国だもの・・・未来への希望は薄い。

それでも完全独裁国家よりはまだましだ。ウクライナへの侵略戦争を強行している、ウラジミール・プーチンと並んで非人間的な独裁を敷いているのが北朝鮮だ。金正恩は、国民のことなんて1ミリも考えてるはずはなく、自分の権力維持しか頭にはない。

そんな国に産まれてしまったら、不運もいいとこだわ。色々悪いところもあるけれど、日本に産まれただけで、ラッキーだよ。

いつか世界中のイデオロギーが払拭されて、いい意味での伝統だけが残って欲しいものだ。本作はそんなことを考えさせてくれる作品。
開明獣

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