ウサミ

インセプションのウサミのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.3
試される観客の想像力

高校時代、母親の“起きてー!”という声と共に朝起きて、朝飯を食ってるにも関わらず、母親がなお“起きなさい!!”と言ってくる。
起きてるやん、と思っていると実はまだ夢の中でした、なんで経験があります。

夢の、また夢。
クリストファーノーランの足し算の脚本が、密度の濃い150分を作り上げてくれます。
しかし同時に、足し算ゆえに少し卑怯じゃないの?とも思ってしまいます。
しかし、夢の世界をめっちゃ真剣に考えてみた映画。大船に乗った気持ちで想像力を働かせれば、存分に楽しめるはずです。

夢に囚われる… それは理想か、否か?
決別、苦く苦しい日々こそが幸福の日々なのかもしれません。

ラスト… 引き算の脚本を持ってくるのは、見事です。少し、意地悪な気もしますね。

少しSF考証に関しては若干の詰めの甘さも感じますが… まぁ、想像力で補える程度なので個人的にはオールオッケー。

ジョセフゴードンレビット、トムハーディ…
脇を固める名優が素晴らしかったです。
ウサミ

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