あぁ、もう、これは素直に、大好き。
出会ってからMaryのお家に訪れるシーンからの、How long will I love youの地下鉄シーンまでの流れが本当に好きで好きでたまらなくて、何十回観たかわからない。
ロンドンのUndergroundには本当にあんな感じのミュージシャンがギターをかき鳴らしたりしていて、思わず彼らの姿を探したくなる。
とにかくこの配役以外ありえなかったと思う。困り笑顔のドーナルと結婚したい。そしてこの作品のレイチェルが自然体で一番好き。ふたりのちょっとズレた役どころがぴったりでそれはもう楽園でした。
そして名優ビルナイの演技にも涙(色々わかった2度目の鑑賞は嗚咽)。
奔放な妹は、抑圧と生きづらさのメタファーか。
Uncle DesmondはDerry Girlsの話つまんないけどキュートなおじさんにそっくりなあの噛み合わない感じが最高に可愛い。誰も傷つけないひと。
登場人物すべてが愛おしくて、可笑しくて、こんなトンデモでお気付きの通りガバガバな設定を違和感なく仕上げてしまう演出脚本の素晴らしさ。鑑賞後の余韻の心地良さ。
勿論ラブストーリーとしても素晴らしいのだけど、わたしの中ではベスト親子ムービー。そして、シェイクスピアとモームの名著から引っ張ってくると、“人生の愉悦”そのもの。
人間の可笑しさと不条理の狭間にそれが存在していて、ついついextraordinaryばかり追い求めがちな恋愛や人生の中の、ordinary lifeを愛することの尊さを詰め込んだ映画です。
The truth is, I now don't travel back at all, not even for a day. I just try to live everyday as if I have deliberately come back to this one day, to enjoy it... As if it was the full, final day of my extraordinary, ordinary life.
All time traveler in the world can't make someone love you.
暖かな愛に溢れた一本。
