農場労働者キートンは不思議な家での生活を送りつつ、隣の家の農場主の娘さんに恋焦がれていた。
同居人の男も娘さんに恋焦がれており、キートンは娘さんにアプローチをかけようとして、ワンちゃんに追いかけられたり、農場主さんに追いかけられたり…。
農場で働くキートンとその相棒が、農場の娘を巡って繰り広げる恋の鞘当て。
久しぶりにバスター・キートンの作品を観ましたが面白いですねえ。
喜劇作りの巧みさ豊かさに笑いの視点の細かさが伺えて良き。
前半は発明品の披露とでも言うべきシーンで、動きこそ少ないが、彼らしいアイデアでかなり面白い。
レコードプレーヤーがレンジになったり、お風呂がソファになったり、ベッドがオルガンになったり・・・ヒモで吊るされた調味料など発想が本当に最高。
動きの少ない前半とは対照的に後半は走る、飛ぶ、逆立ちする。
何よりキートンの動き、運動神経、危険きわまりないスタントがすごい。
そして一番の功労者はあの犬。
追いかけっこに大拍手。
犬映画としては史上でも高位にランクされるのではないか。
犬との追いかけっこにもっと家のカラクリ仕掛けが絡んでくれたほうがうれしかったが。
犬をあそこまで手名付けた人がすごいね。
そしてヒロインがやっぱりいい。
くるくる踊る姿が愛らしいし、何よりこれはとても美しいラブストーリーだと思う。
追いかけっこから逃亡まで走りまくる今作ですが、飽きることなく見ることが出来ました。
タイトルになっている案山子のシーンが最高。