Frankie Valli and The Four Seasonsの成功までの道のりと彼らの現在まで描かれた伝記映画。
ストーリーはまさに王道といった感じで、あとはやはり彼らの名曲に酔いしれられるのが楽しかった。
メンバーたちが観客に話しかけるスタイルのナレーションがいい。そのおかげで物語への没入感も損なわれることがない。
そしてやはり歌。
フランキーの特徴的な声が本人に近いものに再現されていて、感動だった。
また、名曲の生まれたエピソードが嬉しい。
ビリー・ワイルダーの「地獄の英雄」を観ていたクルーから「大人の女は泣かない」が生まれるとは!
そしてあの"Can't take my eyes off you"の生まれた背景を知ると、彼の圧巻のパフォーマンスで涙がこぼれた。
仕事と家庭の両立だったり、メンバー同士のいざこざだったりと、このグループの波瀾万丈な人生を俯瞰的に観ることができて面白い。
全体が面白いだけでなく、主人公フランキーの心情描写などがおざなりにされていなくて、彼の思いがちゃんと歌に込められているということまで伝わってくる。
良い意味で典型的な涙あり笑いあり(といってもコメディ寄りではない笑い)なハリウッド映画。
特に、エンターテイメント最高!と思えるような素敵なラストになんだか涙がこみ上げてきた。