トレンティン

白鯨との闘いのトレンティンのレビュー・感想・評価

白鯨との闘い(2015年製作の映画)
3.5
ハーマン・メルヴィルの「白鯨」の裏側に迫るナサニエル・フィルブリックのノンフィクション「復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇」を基に描いたロン・ハワード監督作。

ハーマン・メルヴィルの「白鯨」は『世界の十大小説』でサマセット・モームが取り上げるほどの名著だが、ストーリー以外の文章が多く長いことでも有名。最も有名なのは、コーヒーショップのスターバックスは「白鯨」に登場する、捕鯨船の一等航海士の名がスターバックであることから名付けられたというエピソードかもしれない。

そんなアメリカを代表する小説の裏側は、19世紀なだけあって、”古典的なサバイバル”といった感じで、陳腐と言えば陳腐である。

しかし、演技や映像は一級品で、集中が持続できる工夫もあり、自信がないからが故に自信があるように振る舞うポラード船長や生まれのために船長になれなかったチェイスに共感がしやすい、一見の価値ある作品だった。
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