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夜に生きるのohassyのレビュー・感想・評価

夜に生きる(2015年製作の映画)
3.5
とてもゴージャスで男臭い、映画っぽい映画を観た。
と思ったら原作がデニスルヘインでした、映画界ですごく重宝されてる人だ。
僕が「映画好きなんですよー」なんて言ってた時代によく見かけてた、トムクランシーとかジョングリシャムみたいな感じかな。

ベンアフレックは僕の中では、最初は「マットデイモンの友達」、次に「何でかわからないけど大作に出てる人」、っていう存在だったのが、「アルゴ」で「すごいフィルムメイカー」になった人。
アルゴいいよアルゴ。
ストーリーももちろんいいんだけれど、演出がすごくいい。
あんなストーリーなのにそれに浮かれることなくしっかりと抑制が効いていて、地に足が着いていてブレない。
イースドウッド二世と言われるのも分かる、賛成です。

この作品もとても落ち着いた、しっかりした演出を見せていると思う。
見応えもあるし特に文句もない。
いい映画です。

でも。
もっとやれるでしょう?
もちろん手を抜いていることはないと思うけれど、なんだか完成されすぎていてさ。
「アルゴ」に込められていたモノが、この映画では感じにくかったんだ。
僕の見る目が追いついていないのかもしれないけれど、余裕あるなあって。

それはともかくクリスクーパーが出てて、すごく好きなのでうれしかった。
世の中的にはアダプテーションとかアメリカンビューティーが有名なんだろうけど、僕の中では何と言ってもロケットボーイズのお父さん。
「遠い空の向こうに」という邦題で2000年頃に公開された映画で、頑固な炭鉱夫を演じた人です。
この映画本当に良くて、記憶にある限り初めて泣いた作品だと思う。
他にも好きなバイプレイヤーはたくさんいるので、折に触れて語りたいね。
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