自宅で。
2018年のアメリカの作品。
監督は「世界よりも強く」のアフォンソ・ポイアルチ。
あらすじ
FBI捜査官のジョー・メリウェザー(ジェフリー・ディーン・モーガン「ランペイジ 巨獣大乱闘」)と若き捜査官キャサリン・コウルズ(アビー・コーニッシュ「16歳、戦火の恋」)は被害者全てが何者かに安楽死を遂げる連続殺人事件に行き詰まり、優れた予知能力の持ち主であるジョン・クランシー博士(アンソニー・ホプキンス「2人のローマ教皇」)に助けを求める。だが、捜査を進める中で博士は犯人が自身を凌ぐ予知能力を持っていることに気付く。
Netflixにて。
すげぇ凡作の匂いがプンプンするパッケージながら、観てみると意外と掘り出し物だった。
主演、アンソニー・ホプキンスと聞くと、どうしても「羊たちの沈黙」シリーズのレクター博士を彷彿とさせるが、今回の役どころは逆に犯人を追い詰める側。
しかも、この博士、予知能力を兼ね揃えてるときたもんだ。
その原理は人よりも並外れた身体的能力の飛躍的進化…的な言及が博士自身からされているが、劇中ではまぁはっきり言って超能力者のソレですw
カーチェイスの最中、犯人がどちらの方向に逃げるか予測したり、その犯人に殺される未来まで見えちゃったりと、まぁなんでもありの便利能力。
なので、リアル寄りのサスペンスものと思ってみる人にとってはちょっと肩透かし喰らうかも…。あー、予知能力ありきで話が 進むのねーくらいの気構えで観るしかない。
けど、それを演じるのがナイトにも叙勲されたアンソニー・ホプキンスとあって、設定の突飛さと反比例して、無駄に重厚wそのミスマッチ感を楽しむってだけでもありかもしれない。
ただ、そんな能力持ってるなら殺人未然に防げるじゃねーかと思っているとなんと、そんなホプキンス演じる博士を凌ぐ予知能力を犯人が兼ね揃えちゃってる。
あと、この手の作品にありがちな猟奇殺人ではなく、被害者のほとんどがなんらかの持病を抱えており、犯人によって安楽死させられているって点は、ちょっとこれから公開される邦画「ドクター・デスの遺産」を彷彿とさせる。
今回、アンソニー・ホプキンスが出てて、あらすじが面白そうだと思って対して事前情報なく鑑賞してて、予知能力の派生なのか時折触れると挟み込まれるサイコメトリー的な意味深なフラッシュバックから、これはニーガンでお馴染みのジェフリー・ディーン・モーガン辺りが協力者と思わせといての犯人なんかなーなんて思っていたら…。
いきなり、コリン・ファレル(「アルテミスと妖精の身代金」)出てきちゃったよ!!
何の気なしに、対面にひょっこり座っちゃうからビビった、しかもブラフでも何でもなく、正真正銘の犯人なんだもん。
そして、そこからは加速度的に予知能力vs予知能力のバトルが開幕!!
特に面白かったのは「俺を止めてみなよ」ばりに予知能力によって未来の分岐点が見える博士の視覚を逆手にとった映像シーン。
これぞ、能力者バトル!と言った感じでBGMと相まって盛り上がるシーンだった。
終盤でのシーンは全ての思惑を見透かす強敵とあって、あわやバッドエンドかと思いきや、その思惑に打ち勝って勝利という結末は良かった…と思わせといてのラストのラストの結末…うーむ、こうくるかぁー、もしかして、チャールズはここまで見透かして、博士を後継に選ぼうとしたのかもしれない。
というわけで、最後まで唸らされる佳作でした、オススメです!!