ほーりー

マダム・イン・ニューヨークのほーりーのレビュー・感想・評価

3.8
こんな綺麗な人がいたんだなぁ……。

いるんだなぁ……ではなく、いたんだなぁ……という表現になってしまうのが非常に残念。

70年代から90年代にかけて活躍し、惜しくも2018年2月に54才の若さで急逝したインドの国民的女優シュリデヴィ。

「マダム・イン・ニューヨーク」というタイトルは知っていたが、そういう大スターが出演しているとは知らず、恥ずかしながら、シュリデヴィという名前を初めて知ったのがこの間の訃報がきっかけだった。

絶大な人気があったというのは、画面上からでもすぐわかる。気品や可愛らしさが漂う顔立ちは観ていて思わずうっとりしてしまう。

ストーリーもまた良かった。

夫と二人の子供たちと幸せに暮らす主人公は、たった一点だけ、家族の中で自分だけが英語を話せないことをすごくコンプレックスに感じていた。

ある日、ニューヨークに住む姪が結婚することになり、式の準備を手伝うために彼女は単身渡米することになる。

英語ができない彼女は、早速、現地で手痛い洗礼を受ける。落ち込んだ彼女は一念発起して、ニューヨークの英会話教室で学ぶ決意をする。

新しいことを学ぶことがきっかけで、本来の自分を取り戻していくというテーマはものすごく共感できる。

ちょっと尺が長いのが気になるが、ストーリー、テーマ、そして主演女優の美しさは申し分ない!

なお、彼女が搭乗した飛行機で隣に乗り合わせた客を大スターのアミターブ・バッチャンが扮している。

おそらくシュリデヴィの久々の復帰作なので特別出演という扱いなんだと思うが、本国インドの方にとってはこのシーンはまさに夢の共演なんだろうなぁ。

なお悲しい偶然か、シュリデヴィ自身も本作の主人公と同じく親戚の結婚式に出席するため出国していたが、その滞在中にホテルで急死したという……合掌。

■映画DATA==========================
監督:ガウリ・シンデー
脚本:ガウリ・シンデー
製作:R・バルキほか
音楽:アミット・トリヴェディ
撮影:ラクスマン・ウテカル
公開:2012年10月5日(印)/2014年6月28日(日)
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