真っ黒こげ太郎

ポリス・ストーリー レジェンドの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.5
ジャッ!ジャッキー!ジャッキー!チェチェチェーn…あれ!?


半年ぶりに娘に呼び出されバーにやってきた仕事人間のジョン刑事。
家庭を顧みない父親に怒っていた娘のミャオは、凄まじい髪形&メイクに加えて怪しげなクラブの経営者を恋人として紹介する等、見事なまでにグレていた。
ジョン刑事と娘が口論していると、店の中で揉め事が発生。
ジョン刑事が仲裁に入ったのもつかの間、突然何者かにぶん殴られ気絶させられ、そのまま拘束されてしまう。
拘束したのは、クラブの経営者であるウーだった。ウーはある復讐のために、前代未聞の大量人質籠城事件を起こしたのだった!




最初観る気はなかったのだが「明日のために何かシリアスなジャッキーさんの映画観とこう!」と思い、「新宿インシデント」と本作、どっちにしようと思い、結局こっちの方にしました。(ヤクザの話に興味ないしw)

しかし、レビューを見ると微妙に評判が良く無さげな上、ジャッキーさんが前作の「ライジング・ドラゴン」で「危なっかしいスタントを売りにするのはやめます!」と宣言した直後の作品だったので正直不安だった。


しかしまぁ、これがかなり楽しめた!!事件が発生してから最後まで面白く観れた。

正直、今回のアクションは普通レベルだったりするし、数も多くない。
金網マッチはドラマと連動して盛り上がったし、指が折れても首を締め付け続けたりするのは良かったけどね。
物語のスケールも小さめで、舞台は建物の中とその周りだけというこじんまりっぷり。
後、内容は終始シリアスで、いつもの明るい作品を見に来た人は少々戸惑うかもしれない。(お約束のNGシーンは陽気なノリだが。w)


とは言え、コレはコレで楽しめる。
シリアスなジャッキーさんの演技は流石だし、シリアスな雰囲気もしっかりしてて緊張感がある。

また、ミステリー要素もかなり面白く、「何故事件が起きたか」「復讐の意図とは」といった謎で話を最後までうまく引っ張っていくのが面白い。
後半で明らかにされる真実が二転三転するストーリーは実に見応えがあった。

主人公の不殺の人の拘りっぷりも良く、「悪人であっても命を救う」ジャッキーさんの姿は熱い。

正直、モンタージュシーンの入りが分かりづらいのと、前半がやや静か目なのは少々難点だが、サスペンス・ドラマとしては十分に楽しめたし、シリアスなジャッキーさんもカッコよかったので、俺は結構楽しめた。

何時もの「アクションの釣る瓶打ち!」的な物を期待したら間違いなく失敗するだろうが、偶にはこういうジャッキーさんの映画も悪くないと思う。

サスペンス・ドラマやミステリー的な作品が好きなら観て損はないと思う。