なまくらウォッチメン

ジャンヌ・ダルク裁判のなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

ジャンヌ・ダルク裁判(1962年製作の映画)
3.8
ブレッソンは好きだが、これに関しては『裁かるゝジャンヌ』の方に軍配が上がる
人物の表情をカットバックで映す会話劇は『たぶん悪魔が』『白夜』同様、ブレッソンとは相性が悪い
ただ、弁護人のハンドサインなんかはブレッソンらしいミニマリズムを感じて良かった

淡々とした裁判映画としての面白さはあるが、殉教として描いてしまっている点は、はっきりと救済を否定する『裁かるゝジャンヌ』に比べると、個人的には劣って見えた
ラストの火刑シーンが葬式みたいな静謐さで笑ってしまったが、正直リアリティには欠けるように思う