ジャンヌ・ダルク裁判の作品情報・感想・評価

ジャンヌ・ダルク裁判1962年製作の映画)

LE PROCES DE JEANNE D'ARC

製作国:

上映時間:65分

ジャンル:

3.9

『ジャンヌ・ダルク裁判』に投稿された感想・評価

冒頭の泣いているシーンで、感情の外部へのわかりやすい表出が起こっていることに驚き。同じような仕草=運動とショット=空間の反復。フロランス・ドゥレのあの眼はめちゃくちゃいい。
このレビューはネタバレを含みます

黒い歩みから始まり、黒く焼け焦げた柱で終わる。そこから浮かび上がるのは何なのか?
ジャンヌ=フロランス・ドゥレの異端審問での悪辣な誹りから牢屋での孤独な様までを静かに反復し続けることで、彼女の(時節…

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ブレッソンの手と指の宇宙的交感(蓮實)は相変わらず炸裂していて、また禁欲の姿勢がとてもよく、ラストの虚構じみた神秘的な幕の閉じ方がいい

他なる映画とで濱口が何を語っていたか忘れてしまって…

ブレ…

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 ロベール・ブレッソンが描くジャンヌダルクの裁判記録を基にした映画
 苦手なブレッソン作品のなかでは好きなほうだった

 本当の基にしたのはカール・テオドア・ドライヤーの『裁かるる、ジャンヌ』だが、…

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頬を伝うジャンヌの涙が辛い。一度は改悛してしまうが、再び信心するジャンヌ。火刑場へ向かう足のトラッキング。引っ掛けられる足。楽しそうな観衆の声。煙の中に掲げられる十字架。鎖と燃え残った磔台。響く鐘の…

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4.0
濱口竜介『ハッピーアワー』の裁判のシーンは、完全にこの作品へのオマージュだと思った。
終始俯いているジャンヌが裁判官の方を見る瞬間瞬間の目が神がかり的に美しい。

冒頭から続く足下のショット。やがてカメラはジャンヌの足下を追うようになる。ついにはジャンヌを火炙りにする処刑台の足下をも写す。ジャンヌの足下に転がり込む石や彼女を転ばそうと伸ばされた群衆の足。この時…

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い
-

ジャンヌ・ダルクの映画といえば、ドライヤーの『裁かるるジャンヌ』が有名だと思うし自分も先にそっちを観たけど、こちらは裁判の問答が、ブレッソン特有の淡々とした調子で終盤まで続く。しかし処刑を前にしたジ…

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何某
-

前作よりも、さらに禁欲的な作品となっている。ナレーションが皆無で、音楽もほぼ削ぎ落とされていたからだ。『抵抗-死刑囚の手記より-』で確立されたカメラワークがさらに洗練されているように見受けられた。

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yo
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このレビューはネタバレを含みます

ドライヤーの『ジャンヌ・ダルク』はほとんど忘れてしまったけど、あちらが有罪と火刑をクライマックスとするドラマチックな「裁判」の映画だとしたら、同じ題材でもこちらは虚しい「官僚制」の映画だと感じた。

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