もやし

ヤング・アダルト・ニューヨークのもやしのレビュー・感想・評価

4.9
中々どうして、良い映画だ。


子なしの中年夫婦がある日出会った若い夫婦と交流を持つようになるところから始まる話。
世代の違いもあって、ぎこちないんだけど、でもお互いとても好意的ではある。
同年代の友達は皆子育て真っ最中で、価値観の違いみたいなものがどうしても出てきてうーんみたいな感じ。
若い夫婦も友達もだけど、全体に世界が違うから、ずっとストレス溜まる感じがある笑
自分達の生活はこれで良いんだろうかみたいな内省的な感じも出てくる。
でも一応コメディだから描き方はとても軽やかではあるんだけどね。



んでそもそもこの話の骨子は何なのかっていうと、映画作り。
主人公は昔記録映画でそれなりにフィーチャーされたことがあって、今も制作の傍ら映画学校みたいなところで教えてて、そこに主人公の映画が好きだと言って、若い夫婦が話しかけてきたという流れ。
でも主人公は映画作りは完全にスランプというか行き詰まっていて、そこで若い夫が映画制作手伝ってくれよなんて言ってくる。
そしてなんか良い映画が出来てきてしまう。
これもまた主人公にとってはモヤモヤ。


そんなこんなでぼんやり話は進んでいくんだけど、突然衝撃が走る。
サスペンスフルな展開。
ここで一気に視点が切り替わる。

目まぐるしく心理が変わり、心乱される。

この映画の意味するところがわかるのって本当に終盤。
だからレビューの平均点低いのかな。


どんなことにも一面的な描き方をしないとってもとっても大人な映画。
もやし

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