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マジック・イン・ムーンライトのmfgのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます


朝唯物論的奇術師vsなんでも見通す美しき霊能者…科学万能主義は間違ってるし霊的世界は確かに存在する/唯物論者はほんとは自分の理解を超えたものを信じたくないフリをしてるだけで、真実の世界観を信じたいという菩提心がちゃんと心の奥底にはある…なぜなら人間は皆、仏の子だから…/→真実の霊的世界観に気づくことで人生観は180度変わって世界は美しく見えてくるし 未来(来世を含めて)に希望を持つことができて人生を“むなしいもの”と考えないようになるし 生きる喜びに目覚めることができるしetc…真に正しい人間としての生き方ができるようになり、真に美しく楽しい今世を生きることができるようになる/霊能者でありながらも女性でもある辛み…相手に畏怖の念だけではなく恋心も持ってほしい女心…/記者会見にて自身のプライドをかなぐり捨てて霊的真実を認める奇術師立派…/→その上で自身のこれまでの誤った思想信条を反省し、おばの無事を願って祈る姿が素晴らしい…かと思いきや悪魔の囁きによる唯物論者への華麗なる?転身…残念過ぎる…/黒幕の判明、嫉妬心の醜さ愚かさ(チャンスの平等は正義、結果の平等は悪なのに…)/神は確かに存在するし、それを信じたいと思う全ての人間に宿る心は正しいものだし、それを利用しようとする人間は最低だし、その最低の人間によって正しい心を侵されてしまう人間もまた愚かであると言わざるをえない…/神は人間に愛を教えるために男女を創った→愛は理論とか合理性とか美貌とか教養とかetc…そんなんじゃない(解けないマジックがそこにある…)/寛大さ、許す愛、素直な心…大事/とりあえず最後は愛が勝つってことかな…





ベルリン 1928
・中国人風の奇術師、中国風の舞台装置、エジプト人っぽい衣装の助手女性ら、BGMはクラシック…この和洋折衷さいいね…笑
・中国人風の奇術師:尊大(スタッフを原始人とか無能とか罵倒する)な皮肉屋、疫病ほどの長所もない/単純な手で人をカモにする奴とバカすぎるカモを最も忌み嫌う/超唯物論者/

・“人生は卑劣で残酷で短い”byホッブズ
・自称唯一の奇術師の友人(奇術師からは“寛容な男”と評されているが実は…)からの依頼:友人の南仏在住の旧友であるご婦人(=良家の娘)宅に住み着いた若い女(母娘で滞在/自称占い師、霊能者もどき?/“予言”(相手が喜ぶ予言ばかりをしていい気分にさせて金を取る?)で一家を魅力し取り入ろうとしている?/美女)のトリックを暴きご婦人宅から追い出す(※ご婦人の息子(=一家の跡取り)は自称霊能者女性に首ったけ ※ご婦人の娘夫(=精神分析医)は交霊会(科学者2人の同席の上)の開催を提案 ※奇術師おばは南仏在住)→婚約者とのガラパゴスでの休暇の予定を延期し依頼を承諾
・自宅(ロンドン)にて…:婚約者は奇術師のよき理解者(旅行の延期を承諾してくれる/初めての夕食の時に婚約者のルビーの指輪を半熟卵へ瞬間移動させたがすぐにタネを見破った(…“単に論理と常識の問題よ”とのこと、塩をこぼして注意をそらしたという策略家的な面も…?)/奇術師と同じくらい論理的でしかも美しい/奇術師とは“夢のカップル”?)
・南仏おば宅へ…:“甥や姪の中で私を退屈させない人はあなただけ”“もう少し温厚なら友達もできるのに”との南仏おばによる奇術師の評価/自称唯一の友人は“私(=奇術師おば)の好きなスカーフをハサミできって魔法の杖を振ったけど元に戻らなかった”という前科あり/自称霊能者女性について(奇術師おばより)…“霊媒師がいる”とのことでコート・ダジュール中の噂に…
・ご婦人宅へ…:唯一の友人旧友への依頼人夫妻(=ご婦人の娘夫妻/ご婦人の息子よりは疑り深いとのこと/→しかし娘夫は騙されちゃった/夫妻は奇術師の大ファンとのこと)/貿易商として潜入!
・自称霊能者女性について(ご婦人の息子より)…感覚が鋭く “精神の波動を受け取る”/相手の目を見て相手の過去を当てる/死後の世界のことでも あの世へ行った大切な人との交信もなんでもござれでなんでも見える
(※ご婦人は霊能の研究財団への支援を決めた ※ご婦人の息子は経営上の意思決定もまず自称霊能者女性に相談する)
(ご婦人の息子との会談後に唯一の友人から皮肉を控えるよう注意されちゃうもその口は減らず…相手を思いやる上でも、事をスムーズに運ばせるためにも皮肉はダメ!)
・奇術師vs自称霊能者女性①:奇術師から“精神の波動”を感じ、奇術師の本性を暴き気味な自称霊能者女性/皮肉嫌味たっぷりに応じる奇術師(自称霊能者女性母を姉と勘違いしたかのように装い“ステキな頬骨だ”とのあんまり嬉しくない褒め言葉を送る/“旅をよくする人”と職業の当て物をする自称霊能者女性に対し“誰でも出張をする”/→“ビジョンに雲がかかってる”には“積雲か巻雲か”/→“見える 中国の文字が 書き物よ”には“クリーニングの控えだ”とブラジルからコーヒー豆を輸入してることにする/奇術師が霊的世界を信じていないことを見破る自称霊能者女性に“まさか 霊界で食堂を開こうかと”“霊も腹がへる”)→自称霊能者女性母による停戦(霊界との交信はクタクタになるとのことで…)/→結果:“おめでとう 短時間で屋敷のほぼ全員を遠ざけた”(自称唯一の友人)/奇術師の見解:自称霊能者女性母(=“ステージママ”)が売り込みも交霊会のトリックもやってる、“霊感も霊界も存在しない 起こり得るのは“偶然”だけだ”…この世には“偶然”なるものはなく、全ての事象に意味があるのに…唯物論者の愚かさよ…
・それぞれの思惑が交差する屋敷内①(ご婦人&自称霊能者女性母):霊的世界を信じるご婦人を利用しようとしてるのが見え見えの“ステージママ”最低、まさに毒親…霊的世界はほんとうに存在するのにこういう銭ゲバみたいな奴がいるから…(霊的世界を純粋に心から信じるご婦人(真なるものの価値を信じて支援を惜しまない/“昔から霊界はあるって信じてたの”“現世しかないなんて寂しすぎるもの”/“神様だって死んで終わりなら世界など創ってないわ”…転生輪廻という真実)は正しいけれど智慧を身につける必要がある…騙す方は勿論悪だけど、騙される方にも原因あり)/それぞれの思惑が交差する屋敷内②(自称霊能者女性&ご婦人の息子):海辺のステキなロケーションで愛の歌を贈り(金持ちアピールも交えつつ…)熱烈アピール!/それぞれの思惑が交差する屋敷内③(依頼人夫妻の本音トーク):依頼人夫による奇術師の診断(典型的な神経症の人格障害(優秀だが仲の悪い両親、母親よりも叔母と親密、死に執着 、何も信じず人生を無意味と感じすべてを芸術に昇華させる →うつ病患者)/なかなかの芸術家/脱出マジック=現実からの逃避/フロイトと同じで幼稚な思考(その安らぎ)が許せないタイプ/不幸な男)→依頼人夫“気に入った”…依頼人夫自身も相当ねじくれ曲がってる…
・奇術師vs自称霊能者女性②:相変わらずの皮肉屋っぷり(“(交霊会に適したタイミングであるという)星が線上に並んだそうよ”と嬉々とするご婦人に“何の線上に?君の背骨かい?”と自称霊能者女性に問いかける/“心霊体(エクトプラズム)”について問われ、“ヨーグルトのような乳状物質か?”“ヨーグルトに見えるが実は夫人の亡き夫?”と応える)を貫く奇術師だが、おじ(一度交霊会で脅威の体験をしたが、数週間後に占い師の女は金を騙し取った罪で逮捕されたとのこと)の名を出しただけでおじの死因(=溺死)を当てる自称霊能者女性に少し動揺…しかし自称霊能者女性の化けの皮を何とか暴こうとする強気な姿勢は堅固…

・交霊会(ご婦人の亡き夫との)にて…:円卓にて火の灯った1本の蝋燭を囲み手を取り合う参加者(目に見えない世界を呼び出し魂と交信するとのこと…)→自称霊能者女性は意識を断ちトランス状態へ…(?)→ご婦人の亡き夫からの合図?(“イエス”なら1回 “ノー”なら2回のノック音)→亡き夫との交信に嬉々とするご婦人、宙に浮かび上がる蝋燭…(蝋燭を手に取った唯一の友人によると蝋燭は糸もワイヤもなく宙に浮いてたとのこと)

・交霊会後の奇術師vs自称霊能者女性: 交霊会後でヘトヘトでも“ホットな音楽”は大好きだという自称霊能者女性/奇術師の正体(=中国人に扮した白人のマジシャン、“偉大なる東洋の魔術師”)を言い当てる自称霊能者女性(自身も奇術師の公演を見に行き、生きたゾウを消してしまうショーを楽しんだとのこと…“衝撃的だった”と素直にトリックを楽しむ純粋さ可愛い…)/あくまでも自称霊能者女性の起こした出来事はトリックであると主張しその術を自分ならマネできると言い張る奇術師/→奇術師が“(あくまでも“奇術師”として)名手”であることを認めた上で “でも私の行う奇跡がニセ物という証明にはならない”と返す自称霊能者女性…人魂をプラズマによるものだと主張する唯物論者に対し、だからといって人魂が真なるものではないと証明する要因にはならないと真実の世界を語るような応酬…

・→“ホットな音楽”を聴きに…:四面楚歌な奇術師…
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