emily

スティール・コールド・ウインターのemilyのレビュー・感想・評価

3.1
友人を自殺に追い込んだ負い目から、心を閉ざし苦しんでいるユンスが田舎の高校へ転校してきた。そこには自分と同じように父親の病気に悩まされ、父親と”寝てる”といううわさに苦しめられているヘウォンが居た。どこかクラスで浮いた存在の彼女から目が離せず、やがて二人が惹かれあうにつれて、悲劇の連鎖を生む。

出会うべき相手と出会った時、それが良い方向へ向かうとは限らない。出会ってはいけない、重なってはいけないピースがはめ込まれると、時に思ってもみない悲劇の結果を生むこととなく。冒頭から美しい雪景色、表情のないユンスとヘウォン・・心の苦しみの描写が痛いほどに刺さる。美しすぎる景色と人物は現実離れしていて、そのはかなさをしっかりと物語っている。

出会って、愛する悲劇。
ほんの一瞬のぬくもりがまたこれからの悲劇を助長する。
悲しすぎる愛の物語はきれいなままで終わることで、さらに
残酷さを増している。

特に生き埋めのシーンには息をのむものがある。
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