たりほssk

ウィークエンドはパリでのたりほsskのネタバレレビュー・内容・結末

ウィークエンドはパリで(2013年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

ニックとメグは、バーミンガムに住むイギリス人熟年夫婦。結婚30年目を祝おうと、新婚旅行で訪れたパリで週末を過ごすことにする。
しかしかつてのホテルは色あせ、がっくりするメグ…旅行は出だしからうまくいかず、不穏な雰囲気…。実はこの夫婦はいろいろな面で危機的な状況にあるのだけれど、そんなことは忘れて楽しみたいメグと、心配で頭がいっぱいのニックの気持ちはすれ違い始め、お互いに対する不満や不信感が出てきてしまう。
30年も連れ添う二人の思いは熟成に熟成を重ねて、濃厚な香りを漂わせる。これまでのもつれた思いはこれくらいのことやらないと清算できない!とでも言うように、夫婦の濃密な思いとパリでの破天荒な散財が、妙にバランスが取れていておもしろかった。(いろんな代金はどうやって払うのかフィクションだからわからないけど)結局、最終的にはお互いを見つめ直してまたお互いの良さを確認するということでさらに熟成が進んでいくのだが、それはなかなか粘着的な展開だった。

愛を見つめ直す舞台がパリっていうのはやっぱりだなと思う。ゴダールの「はなればなれに」のオマージュもすごく良かった。ダンスも良かった。
たりほssk

たりほssk