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メビウスのinazumaのレビュー・感想・評価

メビウス(2013年製作の映画)
4.0
ありとあらゆる意味で痛い映画でした。
家族の再生と崩壊をセリフなしで描ききったキム・ギドクの手腕に拍手。また上映時間が1時間半というのが絶妙にちょうど良い。何より、話がとても分かりやすい。

親父、母、息子の演技合戦が壮絶。
特に親父。もう痛ましすぎて見ていられない。妻への愛、不貞、罪悪感、嫉妬、息子を思う気持ち、様々な思いに駆られて今にも爆発しそう。

重い空気で進行していきますが、途中からこの映画どういう気持ちで観ればいいのか分からなくなってきて、最終的に自分の中でギドク版『愛のむきだし』として勝手にコメディ認定してしまいました。「人間っておもしろ👿」ってやつです。

問題の"切り取る"シーンは、ちゃんと映してはいないものの、音と演者の痛がる演技がリアルすぎて、見てるこっちは超激痛でしたので男性は注意。
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