GUMI

百円の恋のGUMIのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
4.4
画面から伝わる何もかもがパワフル。
お前も頑張らんかい!と、ケツ叩かれます。


安藤サクラ演じる主人公の一子はニートだし、汚いし、ダサいし、挙動不審だし、目つき悪いし、勘違いもするし、残念な要素だらけだけどみんなあなたが羨ましい。

一子がニート脱出や恋、ボクシングを通して人生に潤いを与えていく。
そんなストーリーを通して、世間体や年齢や恥なんて下らないものを気にして何もできずにいることや、アクションを起こせる人へ抱いている嫉妬と羨望を思い知らされた。

「一生懸命な奴を見んの、好きじゃないんだよな」
って口だけは一丁前で、何もしない方がイタい。カッコ悪い。
これは自分と同世代には特にズガンと来るものがあるんじゃないかなぁ。

自分はこの作品を観て爽快感を味わうと同時に一子にすごく嫉妬した。何かやりたいんだな、私も。


脚本は松田優作賞というお墨付き、笑いどころ(マジっすか!と、100均ソング堪らん。)も程よくあって、キャストも一級…もう本当に安藤サクラの存在感が素晴らしい。
彼女と新井浩文の役づくりのストイックさに感服。良い仕事してくれてありがとう、言うことありません。


ところで、
「ブリっ子すんな、殺すぞ」
ってセリフは新井浩文様にいくらお支払いすれば目の前で言って頂けますか?!
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