Kevin

パロアルト・ストーリーのKevinのレビュー・感想・評価

パロアルト・ストーリー(2013年製作の映画)
3.8
俳優ジェームズ・フランコが自らの育った街パロアルトを舞台に綴った小説を基に、思春期特有の複雑な感情を緻密に描いた青春群像劇。

監督に本作が長編初作品となるジア・コッポラ。コッポラと聞けばお察しの通りあのコッポラ家の血が流れています。
そして主演にエマ・ロバーツ。こちらも大女優ジュリア・ロバーツの姪です。
さらに共演にヴァル・キルマーの息子さんも出演しています。こちらはヴァル・キルマーも出ているので親子共演。
何故か凄まじい家系を持つ人たちが集まってます。

内容は時々ほっこりできるシーンもありますが、基本全編を通し陰鬱な雰囲気で物語は進んでいきます。

想像以上に重めの作品でした。
観ているこっちまで病んできそうな。
本作は感情的な意味で難しかったです。

でも思春期ってそうゆうものですよね。
頭の中ではあれこれ考えているものの表現の仕方が分からず、結局全部自分の中にしまい込んでしまう。
それがあまりに溜まってくると、自分の意思に反したことをしてしまったり、大切な人を理由もなく傷つけてしまうことも。
中にはそのような経験をしなかった人もいると思います。しかし多くの他人が通る道なはずです。程度が大でも小であっても。
なので誰が観ても共感できる作品ではないでしょうか。
若い年齢の人、または自分が今まさに思春期真っ只中な人は特に。

決してほのぼのしたり、観た後に気持ちが明るくなるような作品ではないにしろ、この作品の持つ力を感じてもらいたいです。

人間って難しい生き物。

全く関係ないことだけど、ヴァルキルマーを見るとヒートが無性に観たくなります。もちろんバットマン・フォーエヴァーも。だけどヒート。ヒート大好き。
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