もやし

沈黙ーサイレンスーのもやしのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
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厳しい… この結論は厳しすぎる。



まず冒頭10分ほど見た段階で、何でこうまでして信仰するのか、という初歩的な疑問にぶち当たり… 妹がクリスチャンなので聞いてみたら、神は生きる意味と同義だから神を否定するということは自分の生きる意味を否定することと同義、という言葉を聞き、割と納得して見るのを続行。


しかし、次々と課せられるクリスチャンへの試練。
様々な方法でもって信仰に揺さぶりをかけてくる。
惨いにも程がある。



後半の師との対峙が一番すごかったな。これほど重厚な会話はないだろうというような議論。




窪塚洋介演じるキチジローっていう、揺らぐ人が出てくる。
懺悔しては神を裏切り、また懺悔しては裏切るを繰り返す男。
この人のことを主人公は、神よ、これほど惨めな人間にも慈悲を与えるべきなのか、と問いかけるシーンがある。
でも最後まで見ると、それがもしや信仰の一つの形に近いのではないかと思わざるを得ない。



神はどこまで慈悲をくれるのか。
それは最期のときまでわからないのかもしれない。



終始自然音だけで、ボロボロの服を着た人ばかりのシーンで、エンドクレジットも音楽なし…
あまりにも厳しすぎる映画で、私にはまだ早かったように思います。
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