ぼぶ

オオカミは嘘をつくのぼぶのレビュー・感想・評価

オオカミは嘘をつく(2013年製作の映画)
3.3
大きな悪い狼たちが、嘘をつく。

タイトルからも連想できるが、暴力主義の警官とイカレてしまった被害者の父とペド趣味な宗教学の教師が繰り広げる、バイオレンス+心理戦+サスペンス、な一本。

今年No.1!
タランティーノも絶賛!
そして珍しいイスラエル映画!
ということで気になって観たのだけど、そこまで騒ぐ程ではなかったかなぁと。

確かに重厚で怪しげな音楽で雰囲気の出た拷問シーンや、地下室という密室での心理戦、あとえげつない拷問を行うくせにマザコンで料理上手とか、日常っぽい出来事に拷問が何度も邪魔されるとか…ブラックなユーモアも感じられて、その辺はタランティーノ好きそう。

メインの3人が全然年齢や設定は違えど、娘や妻とうまくいってなくて…という3匹の狼の共通項なんかを描くのも上手かった。

でもオチは驚く程ではないし、超絶後味が悪いわけでもなく…ですよね…うん…やっぱ鈍い奴だ…。
的な感じ。
スペースキーを叩くとシーンが変わったり、自転車が印象的だったりと画作りは細部にこだわりも感じられていただけに、脚本に力があればもっと本当に今年のNo.1も狙えただろうに、と少し残念。

イカレた父の父はさらにイカレてたって話や、冷蔵庫開けて学生の寮かよってツッコミが好きでした。
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