こぅ

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのこぅのレビュー・感想・評価

4.0
妻を亡くした男のゼロから再生を描いたダラス・
バイヤーズ・クラブ、ジャン監督の
【ヒューマン・ドラマ】。

金融マンのデイヴィス(ジェイク・ギレンホール)
は交通事故で妻を亡くすが、何の感情も湧かな
かった。妻を搬送し、亡くなった病院の自販機で
商品が出ず返金して貰おうとお客様相談担当の
カレン(ナオミ・ワッツ)に手紙を書き始めて
から彼女が気になりだし、会ってみたくなるが…。

デイヴィスの愚行には全く共感(特に会社の物を
分解したり、仕事を妨げたり。)出来ないが、
客観的に観て脚本が面白く、クライマックスの
【ある事実の判明】もあり中々見応えがあった。
それはジェイクの演技達者のお陰も多分にある。

本作の比較対象として引き合いに出されそうなの
が、西川美和監督の【永い言い訳】だ。日米2作
は似て非なる物という感じがした。
確かに、妻が死んだ、でも泣けない。と、物語に
子供が絡む。という共通点はあるにはあるが、
永い…の主人公、衣笠(本木雅弘)は亡くなった
妻に罪悪感があり、本作の罪悪感はどちらかと
言えば逆だ。あと、衣笠は自ら人の為(子守)に
なる事を率先するが、デイヴィスは破茶滅茶で
人に迷惑ばかり掛けているという点が真逆だ。
社長で義理の父(クリス・クーパー)が「お前が
死ねば良かった!」とキレるのも無理はない。

面白いのは、2作とも亡くなるのが妻(女)
で、残された旦那(男)のドラマを描いている
ところ。日米共通して女は強い、直ぐに再生、
先に進める(或いは男は純)という証だろうか。

ラスト、2方は再生の道を開く。
こぅ

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