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ディーン、君がいた瞬間のAPOのレビュー・感想・評価

ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)
3.5
James Deanの伝記物語。そして彼を追った若手写真家デニス・ストックの2人の物語。

かなり淡々とストーリーが進む。
静寂を心地良いと感じられたので、飽きずに鑑賞出来た。

ジェームズ・ディーンの作品に興味が湧きました。
享年24歳というあまりにも早い死に世間は驚いただろう。若き才能の持ち主のリアルな人間性を垣間見れるのが本作の醍醐味。


〜メモ〜

I'm Wild About You Baby by Lightnin' Hopkins
冒頭、車での曲。


ジェームズ・ディーンを演じたデイン・デハーンが本人に似ていないとか、演じてる感が出過ぎているだとか酷評している方も居るようだが、アメリカの20世紀を代表する一人の伝説的俳優と言われているジェームズ・ディーンを演じるというのはとてつもない大きな壁が存在すると思う。そんな本人に容姿含め"似ていない"と一蹴するのはある種酷な話だ。そういう意見を読んだ時に改めて、容易に似せられることを許さないのだと、ジェームズ・ディーンがスター俳優だったのだと個人的には思った。ただ顔が似ていないという点で本作自体を評価するのは私は違うと思う。(ウェブで本人の顔を見たが、まあまあ似てるという感じだった。あくまでジェームズ本人の作品は観たことない私が思ったことではある。)



Rockin' Daddy by Howlin' Wolf
ベロニカに誘われたバーでジェームズが流す曲。


ジェームズのマネージャーであるロジャーの立場も相当苦労するものがあっただろう。

ジェームズの芝居の原点は母親だった。


everything changes so fast.
故郷インディアナでのジェームズは生き生きとしていたように写った。


I Can't Be Satisfied by Muddy Waters
エンディング曲。
デニスが実際に撮った原画が良かった。


勝手だが、もっとロードムービー感やバディものを期待していた自分がいた。1950年代のアメリカのNYなどの都会やインディアナ州の田舎町の風景は確かに美しかったが、もっと長尺で美しい景観を期待していた。又、赤の他人からいちビジネスパートナーとして紆余曲折あった関係性ではあるが、ジェームズとデニスのバディ感がある意味リアルだなと感じた。確かな信頼関係の構築はあったものの、無駄な脚色せずに、というテイストの映り方だった。
欲を言えば、終盤でジェームズがデニスを現実から飛び出そうと誘う際に、デニスに乗って欲しかった。自身もプレミアを控える中で出席せずにLAに飛ぶジェームズだったが、最後飛行機で独り虚しそうだった。デニスは現実を生きる現実主義者なので、仕事があると断っていたが、ここら辺はリアルなんだろうなと噛みしめながら観ていた。
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