スウェーデンのブラックコメディ三部作の最終作、だそう。他は見てないけど。
また変な映画を借りてきてしまったぁ〜。
全く微動だにしないカメラワークの中で、コントのように人々が繰り広げるシュールな物語。繋がってる話もあれば、全く本筋から外れた話もある。まるで他人の人生の一部分をふいに垣間見てしまった傍観者のような感覚になる。
売れない面白グッズセールスマンの2人(一応彼らが主人公?)、ダンス教室で執拗に(しかもあからさまに)イケメンの体を触るおばさん教師、死にかけてもカバンを手放さず、ベッドごと引きずられるおばあさん…。この人たちはどういう文脈でどんな生き方をしているんだろう。背景がわからぬまま断片的に場面は移り変わっていく。
その訳の分からなさとシュールさに思わずクスッとなる反面、哲学的な場面や、恐ろしい火あぶりのシーン(どことなくうつくしいのが逆にものすごく怖い)なんかも出てきて本当に理解に苦しむ。面白いんやけど、主題とかはまじで全然理解できない。
固定カメラもコント感が出てて面白いんだけど、この映画は色彩も独特で、粘土アニメーションみたいに薄暗くて無機質な印象を受ける。どのシーンで区切ってもまるで絵画のように完成されているんだよなあ。構想に十何年間もかけたのだとか。考えすぎだろ。そりゃわけわからんくもなるわ。
おすすめはしないけど後に残る映画。夢に出てきそう。