やまモン

キャロルのやまモンのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.8
自宅にて鑑賞

(簡易レビュー)

①1950年代のニューヨークを舞台とした物語である。

②ファッション、音楽、クルマ、街並み等、当時の雰囲気が美しく再現されている。

③レズビアンの問題と言うよりは、女性の自立と精神的な自由の在り方が主要なテーマとなっている。

④主人公2人を演じる女優の演技が素晴らしい。彼女らの変化をちょっとした仕草や表情で表現している。

⑤テレーズの小娘感が半端ない。しかし、ある出来事を経ることで、彼女は確実に変化している。目の作り方で表現している。

⑥キャロルは美輪明宏さんを連想させる感じである。

⑦作中の男たちは揃いも揃って自己中な馬鹿者ばかりであり、女性に対する支配や拘束の象徴である。

⑧女性たちは、様々な経験を経ることで強くなる。精神的な自立を達成しつつ、男性社会の中で上手く生きていく。

⑨ラストシーンには色々な解釈が出来そうであるが、真の自立と自由とは、目の前にあらゆる選択肢が用意されていることなのではなかろうかと感じた。それがどのような結果になろうとも、選んだ道を行き、結果に対して自分で責任を取るということなのであろう。