こたつむり

セッションのこたつむりのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.3
すごい作品でありました。
観ている間に身体が、ぽっぽぽっぽと熱くなって。思わず上着を脱いでしまうくらいに熱量が高い作品でした。

巷では終盤の盛り上がりが大々的な宣伝文句になっていてネタバレ大嫌いな僕は「そういうのは嫌だな。先入観を抱いてしまうからそういう宣伝は止めてくれよう」なんて思っていたのですけれどもそんなネタバレを気にするような配慮なんて不要不要不要なにしろ膨大な熱量が充満していてそれは全てを吹き飛ばしてしまうくらいの暴風雨ブーフーウー!この感想も暴走凝縮饒舌拡大出前迅速落書無用!句読点も改行も吹き飛ばすほどに思いを詰めて詰めて詰めて詰めてBPM400の勢いでグッジョブ!

うん。すみません。身体だけではなく脳みそも熱くなっているらしいです。
というか、あの終盤はまさしくガチンコのケンカ。本気で殴ってきたから本気で殴り返す、みたいな。その中で相手を認めてしまう、みたいな。ケンカが終わったら土手に寝転んで夕日をバックに笑い合う、みたいな。ってそれはないかなっ。かなっ。かなっ。

でもですね。確かに僕も本作品はすごいと思ったんですけどね。巷でも評価が高いんですけどね。それでも、本作って観る人を選ぶ作品だと思うんですけどね。例えるならば、ファミ通で『ベイグランドストーリー』が40点満点だったから、ワクワクしてプレイしてみたら、あれ?これって結構人を選ぶゲームだよね、なんて思ったような。って誰にもわからない喩えはやめろっ。わけわかめっ。

いや、本当に本当に色々とすみません。かなり暴走しています。ふー。

出来る限り冷静に書くとですね。指揮者であり教官でもあるフレッチャーの思想について、共感が出来ない人が多いと思ってるんですね。信念はあるものの性格は歪んでいるし、優れた技術はあれど方向性は間違っているような気がするし。でも、彼が劇中で放った言葉には幾許かの真実も含まれていて。そこに何を感じるかどうか、によって評価が分かれる作品ではないかな、なんて思ったのですけれどね。でも、本作が評価されているということは、その真実が評価されているのかなあ、って少しは世の中に期待が持てるんですけど(その真実が何か…は流石にネタバレになるので伏せておきます)。

まあ、何はともあれ。
この1000kcalオーバーの菓子パンのような熱量の高さを。賛否両論あれど是非とも経験して戴きたいと思う次第であります。サーイエッサー!
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