Ren

フランケンウィニーのRenのレビュー・感想・評価

フランケンウィニー(1984年製作の映画)
2.5
ホラーとコメディとファンタジーを融合したティム・バートンの世界観がこの時点で確立されつつあって吃驚した。特に終盤の風車小屋のセットはモロに『シザーハンズ』などに受け継がれていくイズムに満ち溢れている。

ダークな展開に始まり、トンデモ設定でドタバタを巻き起こしハッピーエンド、その全てを二十数分でやってのけてしまう。
普通は(この時代なら特に)アニメーションのほうが映えるでしょ、ということを実写でやってしまう心意気。もっとスパーキーを見たかったけど、長く撮ると色々と粗が出てしまうため苦肉の策だったのでは。

住民たちの挙動はちょっと理解の範囲外。ちょっと怖がらせられただけ(しかも悪意は無い)で子どもを巻き込んで放火するのは狂気の沙汰であって、何を良い風に纏めてんだと思った。短編故に間の展開が描けていない感じがとてもする。
死んでも生き返るしいいよね、というスタンスも悪い意味で軽い気がしてしまう。そんな愛の形はナシ。

ティム・バートン覚醒前夜の小品として楽しむべし。
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