吹き替え版で鑑賞。洋画は必ずオリジナル音声で字幕鑑賞の自分もディズニーだけは吹き替えで観てしまう。若干の違和感を感じつつも最終的にはしっくりきた。本作のヒロイン、モアナは南の小さな島の長を継ぐべくして産まれた娘。言わばプリンセスでディズニーの王道の物語だ。ディズニーアニメの上手いところは、王道の物語はしっかり継承しながらも現代的要素も取り入れた作りになっているところ。テーマが毎回ぶれないながらも、新しい意欲作を生み出し続けて人々に感動を与えるのが素晴らしい。勝ち気な性格で古いしきたりに縛られることを嫌うモアナは今時の女の子を感じさせる。プリンセスらしさは皆無のように見えるが、海を愛し平和を願う気持ちが人一倍強い勇気と優しさに溢れた女性。彼女の真っ直ぐな姿には心打たれる。鑑賞前と鑑賞後では彼女の印象は大きく変わり、ディズニープリンセスの1人として何ら違和感がなかった。伝説の勇者的ポジションのマウイの印象も鑑賞後で大きく変わる。最近のディズニープリンスにありがちな、最初は嫌なやつから最後は頼れるかっこいい男への変化の見せ方が上手い。アカデミー賞の長編アニメーション部門はディズニーの独壇場だけど、それは毎度ながら納得させられる。大人になっても子供心を思い出させてくれるディズニーはやっぱり素晴らしい。海をテーマにしたディズニー作品。リトルマーメイドとはまた違う魅力に溢れた作品だった。
