ひでやん

龍三と七人の子分たちのひでやんのレビュー・感想・評価

龍三と七人の子分たち(2015年製作の映画)
3.3
発想は面白い。タケシらしいな、と思う。

龍三と子分で8人いるが、たぶんタケシは黒澤明の七人の侍を現代でやったら面白いんじゃないか、てとこから始まったと思う。そんで、じゃあ悪玉をどうしようか?そうだ、今流行りのオレオレ詐欺でいこう。すると詐欺集団のターゲットは年寄りだな。年寄りを騙して金をふんだくろうと思ったら、そのじいさんヤクザだってのは面白いな。

なんてニヤニヤしながら考えたんじゃないかな。

子分が七人もいたら、それぞれの個性が必要で、杖に刀を仕込んで戦うステッキのイチゾウや、五寸釘のヒデ、カミソリのタカ、はばかりのモキチ、早撃ちのマック、と個性的なんだが、もうここまでやるとヤクザっていうより必殺仕事人。

子分が集まり一龍会と名付けたが、見た目はよぼよぼのじいさんが集まった老人会。

冒頭のオレオレ詐欺の電話で現金を渡しに行き、マサを呼び、金が足りないから詫びを入れようとする場面がピークだった…。

京浜連合のビルを襲撃するシーンで、指がぷるぷる震えているところで笑ったが、なんだかいまいちだった。年寄りばかり集め過ぎたのが裏目に出た。

コクはあるがキレがない…。
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