しげたに

エクス・マキナのしげたにのネタバレレビュー・内容・結末

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

※この映画はネタバレ無しで視聴することをオススメします。これからこの映画を見たい方はこのレビューをそっと閉じることを推奨します。


世界的検索エンジン『ブルーブック』の運営会社にプログラマーとして勤務するケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、ある日、社長ネイサン(オスカー・アイザック)の住む山間の別荘に1週間滞在できる権利を得ることになる。そこで社長から渡された秘密保持契約書類にサインすると、人工知能エヴァの知能テストに協力してほしいと頼まれて...。
人工知能エヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)とケイレブとの会話劇を中心としたSFスリラー。

『彼女は迷路のネズミだ。逃げ道は一つだけ』

この思考テストは最初から最後までネイサン社長に仕組まれた壮大な脱出ゲームだったのだよ!ΩΩΩ<な、なんだってー!!!...と、いうのが鑑賞した後の感想でした(笑)
施設から逃走するために人工知能エヴァはどう思考し行動するのか。
ケイレブに対して誘惑を仕掛けたり、同情を買うような行動をとる。...全ては施設から逃げるために。
すでに優れた知能を持っているエヴァを会話のみで測ることは難しいのでは?とは途中見てて思いましたが、地下の一室で会話のみ、という限られたコミュニケーション手段を設定したのも、後から考えると全部ネイサン社長の思惑だったのか、と視聴し終わったあと気づきました。
うーん、すごいなあ...。

そして目的を果たし用済みになったらケイレブをガン無視して外を目指すエヴァさん。
うん、なんというか、まんま悪女ですね((((;゚Д゚))))
しかし演じてるアリシア・ヴィキャンデルが魅力満点の可愛さでして、こんなAIなら1回でいいから騙されてみてぇ...というのが正直な感想です(笑)
もういろんな意味で恐ろしい存在でした( ̄▽ ̄;)

AI(ロボット)と人との心温まるストーリーが個人的にはすごく好きで、本作にもそれを勝手に期待していたのですが、視聴した後の感想として今作は全く真逆の印象になりました。
これはこれで新鮮な切り口に感じ興味深かったのですが、個人的な好みから点数は辛め。
本編でもうちょっと振り切った描写が欲しかったというのが正直なところ。
というのも、本作にはR-15指定が設定されているのですが、実際にあるのは主人公の自傷行為(腕に少し傷を付けるくらい)やネイサン社長への殺生沙汰、あとエヴァやキョウコ(ソノヤ・ミズノ)などAI達の裸体が拝めるとかその程度。
エヴァとケイレブのエログロもっと無いのかよщ(゚ロ゚щ)!と期待していた身としては少々物足りない結果でした(笑)

『いつの日かAIは、我々が原始人の化石を見るような目で我々を見ることになるだろう』
ネイサン社長のとても印象的だった言葉です。
人間ソックリのAIが巷に溢れる世の中にいつかなるのかなぁ、と考えるとそれはそれでロマンを感じますが、化石のような存在にはなりたくねえなぁというのも本心ではあったり。
聞いててなんとも複雑な心境になった言葉でした(^^;

個人的スコアもあまり高くはない映画ではありましたが、本作にもし続編があったらぜひ見てみたいと妄想が膨らむ作品でありました。
人工知能エヴァが施設から逃げた後、どう社会に溶け込むのか、多数の人間に触れ合いどう反応するのか、施設にいた時は充電してたけどこれからは?恋愛はするの?寿命は人間と違うけど?等々...考えだすとすごくすごく気になってきます!

こんだけ語ったってことは結構この映画好きなのかもしれない(笑)
このレビュー書いた後そんな気持ちになる、不思議な魅力のある映画でした。

SF好きな方、人工知能と人間のやり取りが見てみたい方、そして人間離れした魅力のAIに騙されてみたい方にオススメの映画です。
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