Masato

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのMasatoのレビュー・感想・評価

4.9
インフィニティウォー直前
シリーズ厳選復習

ガチ傑作。文句のつけようがない。

国連の管理下に置かれるか、自分たちの意思で戦うか。
同志がお互いの正義でぶつかり合う、シリーズ史上最も苦しい戦い。

今まで行われてきた戦争もこんな感じなのだろう。互いの信じる正義を持って戦う。しかし、結果は誰かが被害を被り、悲劇しか生まない。現在の世界の大局を見て、何が善き行いなのかを見極めるべきだと考えさせられる。その中で1つ言えることは「争いは何も生まない」

意見の双方のストーリーを描きつつも、キャプテンアメリカ主体のストーリーも描かれて、そして第3の敵とも戦うストーリーも展開される。その上、アクションシーンはアベンジャーズ並みの豪華絢爛さ。いつもながら、ルッソ兄弟のハードな戦闘描写が素晴らしい。完璧

「イージーライダー」に通ずる管理社会と自由社会のぶつかり。ヒッピー的価値観の描写、現代的価値観とベトナム戦争後のアメリカンニューシネマ的価値観のぶつかり。


⬇︎鑑賞当時の感想

追記
ベトナム戦争などの戦争を通じて、国の無力さに気づいたキャップは自警派に、アイアンマンはキャップより生きた年月が浅いため、政府の管理下に置くことを勧めていた。
これが、双方の心情なのだろう。

帝国の逆襲って知ってる?

この後付け満載ストーリーでここまで面白く、整合ついた話にした!

序盤は「バットマンvスーパーマン」と同じく、いままでの戦いで街の被害が甚大になっているという問題から始まる。

それを、自分の正義で下すビジランテのキャップ軍と、政府の管理下に置かれた法のもとの正義を主張するアイアンマン軍の二つに分かれることになる。

そこで突如起きたテロ事件をきっかけに、二つの軍が衝突するという話。


この映画の趣旨は、ヒーロー同士の戦いである。
というのが見え見えだったので、例の戦うシーンは段違いに凝っている。その戦いに、いかに辻褄の合う話にできるか、それをどう繋げていくかに目を凝らしたが、非常によくできた話だ。

この映画の言いたいことはシビルウォーとあるように、内輪の争いによる苦悩だ。
かつてあった南北戦争、ドイツのベルリンの壁…
争いは国や機関が始めたものであり、そこにいた家族は離れ離れになったり、敵同士にならなければならないという現状があった。

シビルウォーでは、第三の敵に対する正義で分かれることになる。いままでに築いた友情はそのままに。
伝えたいことは、どちらの正義が正しいかということではなく、個人による正義の考えは様々で、それを受け入れた上で、共存することはできなくても対立するのではなく、友情を忘れずに改善し助け合うということが大事なんだよって教えてくれた気がします。

本当の正義のあり方…それは結論な至ることがないものなのだろう。


BvSとの比較になっちゃうけど、BvSの場合後半に偏りがちだったのが、シビルウォーは序盤からの戦闘シーンに、シリアスになりがちな話をうまくコミカルとアクションを挟んできて、とてもバランスが良かった。例の大激突シーンも言うまでもなく文句なしの出来。蜘蛛男もカッコよく、ホームカミングに期待できる感じだ。

スターウォーズep5のパロディもあり、ジョスウェドン節的な間抜けなコメディもあり、例のおじいちゃんも出てきて、素晴らしいオールスター映画!

これだけ見るのはダメ。いままでのマーベル映画を網羅してから鑑賞するとさらに面白い!


2016.05.01

2018.04.14


主観的評価 49点
客観的評価 50点
99点
Masato

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