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ブラックパンサーのCisaraghiのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
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これまで見たマーベル作品(といっても3、4本)がそこまで好みじゃなかったので楽しめるか心配していたが、これは結構好き。視覚的に楽しめる部分が非常に大きい。アフリカの文化を大胆にアレンジした創造性の高さはパリコレ並み(衣装だけでなく)。文字のフォントなどグラフィックデザインもユニーク。そして、無理して作った感じがしない、まさに黒豹のようにしなやかな肉体の美しさ。ブラックパンサーはシンプルでゴージャスなコスチュームがよく似合う。

妹さんの高校生くらいか?と思える楽しいキャラよかったー!オコエとナキア、かっけー!そして、よくわからんいろんな高度テクノロジーとハーブという超自然の共存、決闘場面の設定とアフリカ的アレンジを施したハイテク都市との対比なども面白い。釜山パートも、韓国映画ではあまり見たことのないような原色で溢れていた。ナキアの韓国語チョアヨ!

アフリカの真ん中にあんなハイテク都市があったら、と想像するだけで楽しい。実際にあったら絶対行ってみたくなる場所だ。将来的にはあり得るのではなかろうか?

そういえば、マーベルの予習は特にしなくても全然OKだったし、マーベルヒーローものというレッテルを貼る必要も感じないくらいだった。

監督もキャストもほぼアフリカ系アメリカ人によって占められている超メジャー娯楽作品にして大ヒット作という、単に珍しいだけではなく画期的なこの作品。そこがマーベルヒーローもの苦手にも関わらずこの映画を見たかった大きな理由だが、その背景にあるものと社会的な意味については、Yahoo!に載っていたしげるさんという方が書かれた記事がたいへん参考及び勉強になった。とても良い解説で良いレビューだと思うので、末尾に添付させて頂く。

例えばインド映画にはインドの人の肉体を通してのみ生み出せる独自の世界があるのと同じく、これはアフリカ系アメリカ人によってしか作れなかった独自の世界だと思う。ひとつ知りたいと思うのは、アフリカ系アメリカ人ではなく、生粋のアフリカンがこの映画を見たらどう感じるのか、ということかな。

(*ネタバレ注意)
「映画『ブラックパンサー』が突きつける問いかけ 黒人が失った故郷とヒーロー像」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180307-00010003-kaiyou-ent
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