もやし

怒りのもやしのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.7
2回目の鑑賞です。
初見は劇場で見て、ガツンとやられた記憶。
でも2回目に見るとだいぶ印象が変わっていた。
やっぱりこの映画は良くも悪くも誰が犯人なのか?っていう好奇心が物語の推進力になっていたんだなと。



ある殺人事件を巡り、3人の身元不明の男を取り巻く人間関係を同時並行的に描き、収束していく物語。


冷静に見てみると、本当に嫌な映画だよね笑
人の向き合いたくない感情を徹底的に描く。
何で初見のときは見終わった後大興奮してたのか理解に苦しむ。
それだけ描き方に圧力というかエネルギーがあったということなんだろう。


人物の描き方が類型的すぎるという指摘が多い作品で、確かに同意見だが、でもこの壮大な物語を描くに際しては当然のことと思う。
全体を通してとてもエモーショナルな作品で、やっぱり良い映画だと思う。



人のどうしようもない整理できない出口のない感情。そういったものがテーマな映画なのかなと思う。
見終わった後にとても孤独な気持ちになった。
人はこんなに多くのものを抱えなければいけないのか。
もやし

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