ビターチョコ

シン・ゴジラのビターチョコのネタバレレビュー・内容・結末

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

再見して、面白かった。
2回目だが、3年前の初見時と印象が違った。前回は「ぼんやり」観たが、今回は「大作だ、庵野監督って凄いなァ」なんて感心しながら観終わった。

庵野秀明(1960年5月22日生)
2020年の3月、まだ59歳。

●あらすじ
突如、東京の海に巨大モンスターが現れる。都内に上陸して、移動しながら成長していく。どんどん被害が拡大するが、日本政府の対応は進まない。役人たちは会議をするだけで、何も行動しない。本当に何もしない。さらに被害は拡がり、ついに政府が動き出すのだが……。

日本の役人の無能さを笑う映画?
現実だと笑えない。

「日本の俳優、総出演か?」
というくらい、知ってる役者が大勢出てくる。と思ったが、観終わって気付いた。女優は3人だけだ(もう1人の片桐はいりの出演は、ちょっとだけ)。それから、上手い演技がなかった気がするし、特別に好きなキャラが1人もいなかった。

観ながらずっと思ったのが「庵野監督はすごい」だった。大作映画の脚本を書き、さらに監督として現場を指揮したのだから。もし制作日誌があるなら読みたい。だがこの映画は確かにゴジラだが、部分的に「エヴァンゲリオン実写版?」という内容だった気がする。全く同じ曲が、同じようなシーンで使われていたから(音楽担当がエヴァと同じ鷺巣氏)。

●ちょっとエヴァ
エヴァンゲリオンの世界では、地球人類の防衛(?)を、日本の小さくて若い人がメインの組織が守る。アニメだから観られるが、もし実写で同じことをやれば笑ってしまうだろう。『エヴァ』のTV放送は1995年で、もう25年も前。制作スタッフのメインは20代が多かったが、みんな白髪だらけの50代になってしまっている(当たり前)。

<ちょっと余談>
日誌と日記の違いは、前者が客観的で、後者が主観的。

3.5点をつけたが、それは3年前の初見の印象。今回、再見して「3.0」に変更する。きちんと面白かったが、満足はしなかったから。私は特撮映画の良さが判らないし、「政治と軍事」が全くわからないから…かもしれない。だが人間が描けていないことが一番の理由の気がする。

ユーモアが多くて楽しいシーンはあった。
政治家の不甲斐なさを風刺した脚本が少し楽しかった。

10:30
内閣官房副官庁補「それ、どこの役所に言ったんですか?」

13:50
総理大臣「わかった、防災服と原稿を用意してくれ」

わざとらしい。防災服はただのポーズだ。
最初の総理は無能で、次の総理代理(平泉)が有能だった。

繰り返すが、私は政治と軍事を知らないので、この映画が「しっくり」こない。だが、見世物としては良くできた映画の気がするし、評判が良かったのが判る気がする。2時間、あまり退屈しなかったから。

●最後に一言。
尻尾の巨大さがすごい。映画館の大きなスクリーンで観たら、すごかったんだろうなァ、と思った。

もう一言。
今、世界中で蔓延してる新型コロナウイルスのようだ…と思いながら観た。非常時の政治家たちの対応、パニックになる市民など。