ぬーたん

母と暮せばのぬーたんのレビュー・感想・評価

母と暮せば(2015年製作の映画)
3.0
観始めてから、何処かで観たタイトルと題材…と思ったら『父と暮せば』と対になった作品だそう。
あちらは広島で、娘と父(幽霊)
今作は長崎で、母と息子(幽霊)
父は、宮沢りえの演技が良かったものの、終始ほぼ2人芝居で舞台っぽく、舞台劇が苦手なのでセリフばかりで飽きてしまった。
こちらは、登場人物は他にも居るし、過去のシーンが多いものの、2時間超えのため冗長さはやはり感じてしまう。
母を吉永小百合。相変わらずの若さで年齢不詳という感じ。
20歳以上若い役ではないかしら?
でも決して変ではない、見えるからその年に。
可愛らしさ、温かさ、美しさ。
好きだけど、どんな役も同じに見えてしまうのが欠点。
着物が似合うし、本当に上品。
息子を二宮クン。
大学生役はちょっと年が行き過ぎ…。
でも童顔だし、小百合さんの息子なら丁度よいかも。
上手いが、この役には合わない雰囲気が。
最優秀主演男優賞を受賞したらしい。
彼女役の黒木華も最優秀を獲ったようで、軒並み演技力が評価された作品なのね。
原爆が落ちる瞬間の、インクの瓶の溶け方、色、カメラが、本当に恐ろしく、胸がキューと締め付けられた。
一瞬で人間も溶けてしまった、恐ろしく悲しく、残酷な。
たったひとり残された母が、どんな風に暮らした3年だったろうか。
最後は救われたような救われないような、複雑な思いを残した。
なんだろう?描き方がちょっと残念だった。
『父と暮せば』の方がスッキリとした感じがした、とはいえあちらもそれほど好きではない。
戦争を描くって難しい。
広島は行ったが、長崎は行ったことがない。
いつか行かねば、と思っている。
ぬーたん

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