橘

肉体の門の橘のネタバレレビュー・内容・結末

肉体の門(1988年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

強くて綺麗な女たち。弱さや翳もチラチラ見えるのがまた………エロスは大胆だし良い身体の女優さんばかり。タイマンも本当に殴り合ってる気がする。
女優さんたちも俳優さんたちも、キリッとしてて格好良かった。お話は悲しいんですが好きです。

小政のグループは皆さんロカビリーファッションで町子だけ着物、お澄のグループは皆さん着物だけどお澄だけマイ・フェア・レディみたいなドレス。着物もすごい柄合わせで眼福です。
かたせ梨乃さんあのスタイル最高。お顔は綺麗でアンニュイな感じでお胸は大きくて足は細い。内腿に彫ってる薔薇と「関東小政」を見せるとき、ヒールの脚を上げてガバっとスカート捲るの毎回見惚れました。お着物は町子よりミッチのほうがすき。
お澄も、パンパン(街娼)というより高級娼婦の趣きで美しいです(目的のために将校クラスしか相手してなかったみたいなので高級娼婦だったのかも)。名取裕子さんの「品!」って平伏す美しさったら……手下の松居一代さんもめっちゃ綺麗でびっくり。
根津甚八さんの格好良さも痺れました。白スーツに白パナマ帽で絶対堅気じゃない。福本清三さんはわかったけど光石研さんわからない。


新ちゃんは硬派かと思いきや、小政たちにステーキ喰わせたると牛丸ごとビルから堕としてバラすし、パーティーだと電飾を身体に巻き付けて肉を焼いていてよくわからない人だったな。。
よくあの空気の中で黙々と肉焼いてられるな…電飾巻き付けたまま、と思ったら自棄っぱちになって笑った。「大本営発表〜!!」
渡瀬恒彦さん渋くて……でも色んなものに武器仕込んでるのねぇ。。


小政と新ちゃん、お互い好きすぎたのかなんにもしないままだったの悲しみでした。思い出は思い出のままで。。


上品な名取裕子さんが「お前と俺なら…決まってるだろ」みたいに、白レース手袋の手をギリッとしながらかたせ梨乃さんに素手ゴロのタイマンを要求してる後ろで髪かきあげてる松居一代さんとかのバチバチにキマってる画面、
占領軍からダンスホールで剥かれてあわや…という小政と、そのピンチにやってきたお澄のふたりがA列車でいこうに合わせて踊るシーンも素敵でした。名取裕子さん美しくて、このかたせ梨乃さんのスタイル!やっぱりストッキングはガーターベルトで吊るのが良いですよ……No!パンスト!!
このシーンはその後の屋台呑みシーンまで良かった。。


パンパンの時点で悲しいのですが、それでも彼女たちは強く明るくたくましく、で好きな映画です。
「肉体の門」って何度も映像化されてるようですが監督さんによってカラーが全く違うみたいなのでそちらも気になりました。
五社英雄監督は……爆発なのですね。。
橘