まちだ

クリード チャンプを継ぐ男のまちだのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

最高でした!
自分のような一作目のロッキーをリアルタイムで知らない若い世代こそみるべき傑作だと思いました。ライアンクーグラーが同年代ってのも大きいと思う。
見終わったあと、無駄にシャドーボクシングしたくなります。

この物語がボクシングに明るくない、むしろどちらかといえば興味ないくらいの自分にも刺さったのは、きっとテーマが普遍的なものだから。
この物語は、”自分自身の存在を、人生を肯定する為の戦い”に挑む者たちの物語です。

タマフルでも触れらていましたが、特に胸を熱くさせられたのは、YouTube世代だって、熱い思いはあるんだよ!ってこと。

なんか、たとえば音楽をつまみ食いする世代、とか揶揄される若い世代ですが、何かに人生をかけたいという思い、「これしかないんだよ!」っていう熱い思いは若い世代にだってあるじゃないですか。
それと同じように、クリードがYouTubeのアップルTV的なので、亡き父を相手にシャドーボクシングしてるとことか見てると泣きたくなります。
俺は”過ち”じゃない、俺自身の存在を肯定するためにはこれしかないんだ!っていう。

あとクリードが元立派なビジネスマンで金もそこそこあるという設定だからこそ、「現代の物語」として響くんじゃないかなと。


またミュージシャンで成功を夢見る恋人ビアンカも難聴で聴力を失いつつあり、「今しか、これしかないんだ」というテーマを浮き上がらせる存在になってる。だからこそクリードと共鳴したのでしょう。

最後の試合は、なんというか一つ一つのパンチの音が心臓の鼓動のような、その一つ一つで自分が生きていることを証明してるかのようで。否応無しに熱くさせられました。

今回クリードに関するいくつかの記事をなるほど‥と思いながら読んで、色々知ったのですが、ボクシングやロッキーについて知識が深い方ならもっと楽しめるのかもしれません。

どうしても都合がつかず劇場で観れなかったのですが、できれば映画館で観たかったです。
まちだ

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