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エスコバル 楽園の掟のunknownのレビュー・感想・評価

エスコバル 楽園の掟(2014年製作の映画)
3.4
ネトフリのドラマ「ナルコス」を先に観てたので、このベニチオ・デル・トロが演じるパブロ・エスコバル、正直微妙なんじゃないの…(「ナルコス」のヴァグネル・モウラ演じるパブロが強力すぎるので)と思ってたのだが、なかなかどうして、ベニチオさんのパブロもかなり良かった!

兄と一緒にコロンビアにやって来たカナダ人のニック。彼の地で美女マリアと出会い愛し合うようになるが、実はマリアの叔父は麻薬王パブロ・エスコバルだった…という、ニック目線から描かれたストーリー。

マリアから「私の叔父さん、パブロ・エスコバルなの」って告げられた時点で、ニック全力で逃げて〜!って感じなんだけど、恋は盲目とはよく言ったもので兄から「ヤバイから付き合うな」って忠告されたのにもかかわらず、「彼女を愛してる。仕事ももらえた」っつって全く退かない。このバカ〜!って思ってしまうが、パブロが議員候補として遊説に行く先々で地元民に慕われてるのとか、子どもに好かれて全力で一緒に遊んでるのとか見てしまうと「なんかめちゃくちゃ良い人やん…」って魅了されてしまうのも分かる。家族愛に溢れて気前の良い魅力的な人物というのも真実なのだろう。その裏で数多くの人間を殺したり非道の限りを尽くしていたとしても。

マリアも無邪気なもんで、叔父さんがコカインの密輸で財を成してるのはわかってて「昔からコロンビア人はコカの葉を噛んでた。だからコカイン輸出はいわば国家事業なの💕」って付き合い始めのニックに満面の笑顔で告げてて、かなりやばめの女感あった。本当にコカイン輸出はクリーンなビジネスだと信じていたとしたら知性を疑うレベル。

ニックの最後は自業自得というか、パブロ・エスコバルという強烈すぎる磁場に巻き込まれた気の毒な青年の末路という感じなんだけど、ニックのお兄さん一家は本当に可哀想だった。
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