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サニー/32のunknownのレビュー・感想・評価

サニー/32(2018年製作の映画)
2.8
途中までは良かったかな。ピエール瀧×リリー・フランキーの組み合わせなんて、嫌いな人いないじゃないですか。(私は大好き)白石監督の映画「凶悪」における彼らの極悪リンチシーンが大好きなので、ちょっとそれを想起させる感じで良かった。瀧=いかりや長介、リリー=仲本工事の素行悪いバカ兄弟って雰囲気が好き。

あと主演の北原里英も大筋では悪くなかったと思う。演技も上手かったように感じた。門脇麦が登場するまでは…。

(以下ネタバレ含みます)

遡ること14年前、小学生の女子が同級生の女子をカッターナイフで切りつけ殺害した事件で、流出した写真からネット上で「犯罪史上最も可愛い殺人犯」と呼ばれ神格化されている通称「32/サニー」。24歳の中学校教師・藤井赤理(北原里英)は、誕生日にサニーを信奉する2人組(瀧&リリー)に突如拉致され人里離れたあばら家に監禁される。その後さらにサニーの信奉者複数人が駆けつけ、次第に彼らのサニー=藤井赤理に対する愛憎が狂気を帯び始め、さながら「バトルロワイヤル」のような殺し合いに発展していく。そんな中登場するのが「本物のサニー」=門脇麦。出演時間はかなり短いにもかかわらず、その類稀な存在感と圧倒的演技力で、全てを持って行ってしまった。もうこれまでの流れ全てが茶番!もはや門脇麦を主演にすれば良かったじゃないか!(怒)って感じで、白石監督ももうどうでも良くなってしまったのか(?)、門脇麦登場以降の余りに雑くて荒い展開に唖然としてしまった。😅

銃弾2発食らい逃走する北原里英が、塀の上から小型のドローンに飛びつき空中浮遊→突如リリーが運転する車がキキーッと北原の真下に到着→車上に落下→走り去る車の上で蘇生→劇終というあまりに急転直下な展開は、伝説のドラマ「十年愛」で高速回転するメリーゴーランドにつかまって遠心力でぶっ飛んでしまった大江千里の、粗雑かつクレイジーな一連のシーンを若干彷彿させました。

エンディング曲の田渕ひさ子の透明感ある歌声がとても良い。
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