Ginny

ブルックリンのGinnyのレビュー・感想・評価

ブルックリン(2015年製作の映画)
3.0
可愛いジャケットに惹かれて手に取り、
主演がシアーシャローナンということで「おぉ!」
(グランドブダペストホテルのアガサ役)
ほかの出演者を見てさらに驚き。
ジムブロードベント(「おぉ!」ハリポタシリーズ、スラグホーン教授、ムーランルージュにも出てる)、ドムナルグリーソン(「おぉぉ!」ハリポタシリーズ、ビルウィーズリー、バーバリーの広告にも出たりハリポタからかなり出世してる)、ジュリーウォルターズ(「おぉぉ!」ハリポタシリーズのモリーウィーズリー)。
出演者に魅力を感じて鑑賞したけれど、起承転結、ストーリーがまとまっていて面白かった。
キレイに作られていた。感想を書いていて、「起承転結」と表現したけれど、見終わってまさにその通りだったなと思わされる。
見ているときは、地味だな~と思いつつ引き込まれ、ハラハラする展開もあり、そこまで見ていてこのまま終わったら許さん!この女許さん!と思っていたのだけれど思わぬきっかけ(Thank you BBA!)に心の中でニンマリ、そこからは鮮やかに回収していき、有終の美という感じで終わりました。
見終わってほっこり。いい気分。

なんてことはないといえばないんだけど、
丁寧にアイルランドからブルックリンに出てきた女性の日々が描かれている。一見地味に思えて退屈に流れそうなのを決め所を外さない。
前記した思わぬきっかけのシーンの台詞なんて、見た瞬間(字幕なんでね…)「えっ?そうきちゃう?!今の今まで、あーハズレかなーと思ってたのにそんないい展開持ってちゃう?!てかすごいいい台詞持ってくるな!」って感動した。涙の感動とは別の感動。

優しい映画でした。
お手本のような。ただお利巧さんというだけにまとまっているのではなく、危険性も孕んでいました。それは、事件のようなものではなく日常誰にでも訪れる、揺らいでしまうような程度のもの。善人でだけいられるわけではなく、日常の些細なことから道を踏み外すことだってあるだろう。
全く同じ状況じゃなくても、誰だって生きていてそんな場面に出くわすことだろう。そんなとき、自分はどうする?なんて考えたり。

人にオススメしやすい映画。
楽しいから見てみて!という軽いエンターテイメントではなくて、
是非見ておいてほしいな、という人生の手ほどきのような。
あ、女性にだけかな…。
Ginny

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