開明獣

ロックン・ロール・サーカスの開明獣のレビュー・感想・評価

5.0
ろけんろー♪その2

「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」に続いて劇場鑑賞して参りました!!

ストーンズが音頭をとって、超豪華ゲストで収録された映像作品。トリはストーンズだけど、前座凄すぎて、もうお腹いっぱい!!

オープニングのジェスロ・タルのイアン・アンダーソンの片足あげフルートが楽しい!!当時のギターは、ブラック・サバスのトニー・アイオミ。レフティで、珍しくストラトでボトルネック奏法をキメている。

お次はザ・フー。日本でもっとも過小評価されているバンドかもしれない。ピート・タウンゼントの腕ぶん回しコード弾きは、昔よく真似を試みて失敗!!見た目より難しいんだよねえ・・・。薬物中毒で亡くなってしまったキース・ムーンのドラムも素晴らしい。ジョン・ボーナムといい、ジェフ・ポーカロといい、いいドラマーは若くして亡くなってしまうのはなぜ??

ブルースのタジ・マハールでテリーを弾いてるのは、あのジェシ・エド・デイビス。こんなところで見れると思ってなかったので嬉しい限り!

そして、一服の清涼剤的なロールで、ミック・ジャガーの恋人、マリアンヌ・フェイスフルが歌う。この人は、ルパン三世の峰不二子のモデルになったと言われた人でもある。

このサーカスの目玉の一つは、この企画のための一夜限りのバンド、ザ・ダーティー・マックだ。ジョン・レノン(G)、エリック・クラプトン(G)、キース・リチャーズ(B)、ミッチ・ミッチェル(D)という夢のメンツのスーパーバンドが2曲演奏している。プラスチック・オノ・バンドの原形といってもいいが、メンバーはこちらの方が上。

このダーティ・マックに、なんとクラッシック・バイオリニストのイヴリー・ギトリスが加わり、オノ・ヨーコと共にパフォーマンスを繰り広げてくれてたのでビックリ仰天!!ちなみに、ギトリスは親日家で東日本大震災の後でもすぐに来日公演や被災地訪問をしてくれている。ありがたい限りだ。オノ・ヨーコは現代美術の世界では既に超大物で前衛パフォーマーとしての評価も欧米では高い。日本では不当に低い評価をされてるのは、日本人の劣等感の裏返しなのだろうか?残念なことである。

そして、いよいよトリのストーンズ登場!!選曲が申し分ない。「パラシュート・ウーマン」や「ノー・エクスペクテーションズ」など、「ベガーズ・バンケット」中心の選曲で、ブライアン・ジョーンズが参加した最後のパフォーマンスらしい区切りの選曲だったと思う。

もうビル・ワイマンもチャーリー・ワッツもいないが、やはりストーンズのリズムセクションはこの二人だったと思う。アメリカの音楽誌でも、もっとも優れたロックバンドのリズムセクションのベスト5に入っていたほど。

ザ・フーのパフォーマンスは凄かったれけど、やはりヤンチャな盛り上げ役という印象。どんなに状態が悪くてもストーンズの風格には及ばない。

それにしても眼福であった!!

やっぱ今夜も飲んじゃお!!
開明獣

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