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エール!のdeenityのレビュー・感想・評価

エール!(2014年製作の映画)
4.0
歌が学びたくてパリに行きたい娘が主役。しかし家族が自分を除いて全員聾唖者。自分の歌の良さを聞くことができない両親をどうやって説得するのか。内容は予想できるが設定は十分面白い。障害が関わるにも関わらず、暗くしんみりした展開にしないのはgood!むしろスパイスの効いたコメディ要素が多く、退屈さは感じさせない。家族も健常者との違いを一切跳ね返せそうなほどパワフルで、温かい気持ちで鑑賞できた。

この手の作品はパターンが決まっているので歌の上手さとそこまでの見せ方が肝心だと思う。
主演の子は文句なしに歌が上手いし、愛嬌があってよかった。突然の歌への衝動は窮屈にも感じたが許容範囲。問題は家族の方かな。パワフルなのはいいことだけど、娘の将来のことは考えてあげられないのか。健常者の自分では本質的に気持ちを理解できないし、あれこれ言う権利はないのだが、聴こえないのはどうしようもないかもしれないが、聞く耳を持たないのはいけないだろう。確かにポーラを失うと生活は大変になるだろうが子の幸せを考えてあげられる親であってほしい。

まあこの反対を経てのラストの感動なのだから仕方ないかもしれないが。確かにラストは感動した。『青春の翼』という歌の歌詞も相まってラストの歌唱は響いた。素晴らしい!本当にその一言に尽きる歌声だった。
それ以外にも歌唱シーンは独特で2回の『愛の叫び』も見せ方として工夫があってよかった。トータルして良作だったな、見てよかった。