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シェル・コレクターのdeenityのレビュー・感想・評価

シェル・コレクター(2015年製作の映画)
2.5
リリー・フランキー、池松壮亮、橋本愛。こんなに好きな俳優を並べられたら興味がわかない訳がない。
だからと言って面白い訳ではないのが映画。盲目を演じたリリーに関して言えばそれなりに表現していたが、あとの二人に関しては別にこの二人である必要はまるでない。これが当たりそうな映画ならまだしも見た感じそうではなさそうだし、贅沢な使い方だった。

盲目の貝学者が主人公。一人孤独に生きる。孤独を怖いとは思わないと言いつつも、どこか闇を抱えているような彼が原因不明の病を治してしまう、というのが本筋。

解釈は多々あるようで、反戦だの平和だの乱獲だのいろいろ挙げられているようですが自分には正直わからなかった。

ここからはややネタバレになると思います。
息子・光が現れた辺りから対称的な二人が描かれていて、リリーがどうやら息子達から逃げられたり仕事から逃げたりと排他的な生活を送る。まるで貝のように自分の殻に閉じこもるのは一種のメタファーだろう。対称的に息子は時代に合わせて生きていかなければいけないことを主張する。最後のヤドカリや出入りするイソギンチャク、海中の中に佇むリリーの姿ってのはそうゆう点の表現として巧さを感じる。あくまで主観。

が、面白い訳ではないし理解しがたく、だから何だ、という感じに変わりはない。海の中の描写は美しい。
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