広島カップ

クーデターの広島カップのレビュー・感想・評価

クーデター(2015年製作の映画)
2.5
これはエグいしエゲツナい脱出劇。

ハラハラドキドキの脱出劇と言ってしまったらエンタメ感が強まってしまいますが、そうした表現よりも本作はこう言った方ほうが合ってそうです。
エグいもエゲツナいも本来の意味とは違う意味で最近は使われている形容詞で、凄いんだけどどう凄いのかを上手く表現できなくてしょうがなくお手軽に使われているように思います。
本来は、エグい「アクの強い嫌な刺激のある味覚または表現や描写」、エゲツナい「やり方や言い方が無遠慮で節度を欠いている」のことですが、最近では「大谷のスイーパーはエグい」「山本のスプリットはエゲツナい」みたいに使われちゃっています。

東南アジアの某国でクーデターが起きて、民衆による外国人排斥運動が突如として起きる。この場合の排斥は殺害の事で外国人を皆殺しにするという人道的にとんでもない事態を描いている。
ベトナムの隣国という設定なので、某国とはカンボジアかラオスしかありえないのだが本作が米国と両国との間に変なイザコザを産まなかったのかと思う。
そんな某国にタイミング悪く幼い女の子二人を連れて仕事でやって来てしまった仲のいい夫婦。やって来た翌日には外国人狩りのターゲットとなり命からがら一家の脱出劇となります。

なんせ殺害の仕方がエグいしそれを幼い女の子の目の前で展開させるというあたりがエゲツナい。幼い女の子に父親を銃で撃つように仕向けるシーンに至ってはエグい×エゲツナいといった所。
とてもハラハラドキドキするなどと呑気に観ている訳にはいかない東南アジアの夜の話でした。
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