もやし

黄金のアデーレ 名画の帰還のもやしのレビュー・感想・評価

4.5
うん、良かったな。

2次大戦中、オーストリアに住む主人公の家が持ってた家族の肖像画がドイツに占領されたゴタゴタで結果的にオーストリアの美術館のものに。主人公達はユダヤ人だった。
現代、アメリカに住む主人公が数十年越しに絵を取り戻したいと願う。
でもこれは個人の問題に収まらない。
その絵画は現在とても高い価値があり、国家規模の問題になる。


主人公のおばあさんがすごく気高い精神の持ち主で、魅力的だった。
ナチスから受けた仕打ちがちょいちょいフラッシュバックして、彼女の人生の重さを感じる。

この話自体、本質的にはとても重いものだけど、良くも悪くもあまりそれを感じさせない作りだったように思う。
結構軽やかな映画。見やすい。
弁護士がライアン・レイノルズで、見ててデッドプールの記憶を封印するのに必死でした笑


オーストリアという国が過去の過ちを認めるかどうかみたいな話でもあって、なんかこういう話って他の国でも結構あるよなと思った。
日本でも某国からよく言われてるけど、あれらの真偽は私の知識ではちょっとよくわからないですが…
でも真実かどうかっていうのは必ずしも決定打にならないんだなってのは思った。



主人公の家族の多くはおそらく迫害で酷い目にあったらしいことがわかるけど、ラストの皆笑顔だった頃のフラッシュバックが、タイタニックのラストシーンみたいで美しかった。
もやし

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