うにたべたい

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.8
スターウォーズスピンオフシリーズ1作目。
EP3とEP4の間に入る作品で、本作のラストがEP4に続きます。
EP4スタート時にレイラ姫がなぜデス・スターの設計図を持っていたか、なぜデス・スターに大きな設計上の穴が残されていたのかに対するアンサーが述べられたものになっています。

主人公はデス・スターの設計主任の娘で、帝国軍に連れ去られ、強制的にデス・スターを作らされた父の思いを受け継ぐため、デス・スターの設計図を奪取するというストーリー展開となっており、スピンオフとはいわず1本のスターウォーズとして十分な内容だと思います。
また、デス・スターってでかい割に大した働きをしていない (当時の特撮技術力の問題で仕方ない部分もあるのでしょうけど) イメージがあるのですが、本作でその驚異的な威力を目の当たりにできるので、正直、EP4を見る前に欲しかった作品だと思いました。

主人公はデス・スターの設計主任の娘「ジン・アーソ」で、共に行動するメンバーも本作で初登場です。
作中、R2D2やC-3POなどは登場せず、レイア姫とダースベイダーが少しだけ登場します。
スターウォーズシリーズにおける重要な一作ですが、これまでのスターウォーズのメインキャラは活躍しないので、そういう点ではスピンオフという感じです。
また、本編を全て見ておく必要があるとまでは言わないですが、旧三部作(EP4,5,6)と新三部作(EP1,2,3)は見ておかないと、話の繋がりがわからず十分楽しめなかなと思います。

内容は楽しめました。
ただ、本作に限らずですが、楽しむには理解をする必要があります。
本作は序盤に次から次へと新しいオッサンが登場し、このオッサンが何なのか理解が追いつく前に争いを始めるので注意が必要です。
私は2回見てようやく敵の幹部と主人公の父親を勘違いしていたことに気づきました。
内容的には割と仲間になるのがオッサン達の桃太郎で、敵のアジト(鬼ヶ島)に突撃して設計図を奪取する(金銀財宝を奪い返す)ストーリーとなっています。
ラストはもちろんEP4に続くのですが、ジンの物語は本作でしっかり完結していて、満足感のある終わりでした。

余談ですが、スターウォーズって結構一般の人も死んでると思うのですが、余りそれを感じないのはやっぱり人体がグチャグチャになるシーンや断末魔の悲鳴や怒号が飛び交うシーンがないためだと思うんですね。
そういうシーンがもっとあればメリハリがあって良いのにと思うのですが、そんなパニックホラームービーみたいなスターウォーズはファンに怒られるし、スターウォーズに求めるものではないのかなと思いました。