1903年に初めて映像化された『不思議の国のアリス』から、技術や媒体の発達にともない、長編化した1915年版『不思議の国のアリス』。
1915年作というと100年以上前!
このフィルムは近年に発見されるまで、その存在を知る人はとても少なかった為、幻の映画と云われていたみたいです。
サイレントですが引き込まれる、本当の夢の様な映画でした。
きっと当時としては最高に良い出来だったと思います。
この時代にここまで再現できるのがすごいですね。
表現法も工夫があってよく出来ています。
悪夢のような気持ち悪いキャラクター達も味わいがある。
1915年版は、ホワイトラビットや公爵夫人などの造型も原作に近づけてあり素晴らしいです。
だけど正直眠くなります。
無声なので台詞は所々に原書の字幕が入る形となってます。
穏やかで美しい音楽と意味がよくわからない台詞たち。
また、やはり時代的に表現しきれなかった部分が多すぎる気もする。
とはいえ、当時の空気感とか着ぐるみの面白さとか、味わえる要素は盛りだくさん。
しかも、主演のビオラ・サヴォイが当時15歳とは思えない美しさ。
まさにアリスを代表する女優ですね。
はっきり言って、アリスファンなら必見の作品です。