Gatt

ジーザス・クライスト・スーパースターのGattのレビュー・感想・評価

3.8
20年ぶりに鑑賞。
ヒッピー文化系にも見える衣装だけれど、ロックミュージカルとして曲も良い。会話もほぼ歌。
「キャッツ」「オペラ座の怪人」のアンドリュー・ロイド・ウェッバー作の楽曲たち。
実は50年も前の作品で、現在でも舞台版は進化しているようですが、この2000年以上前の物語を、これだけポップにアレンジしてしまう発想に感嘆します。

感情的でとっても寂しんぼなジーザス。
神殿から商人を追い出すシーン。銃や手榴弾、娼婦にハッパとなかなか商品もエゲツないんだけどw、ジーザスの怒りが爆発してました。ベトナム戦争の時期ですしね。

ユダがアフリカ系のカール・アンダーソンで、ソウルフルに歌い上げる。好み的にはロックボーカルよりソウルボーカルなので、ユダやマグダラのマリアの歌声と曲調が好き。
カール・アンダーソンは演技も格別に上手くて、ジーザスを裏切ってからの後悔シーンは特に印象的でした。

最後の晩餐シーンもさりげなくキマってる。何かとポイントでカッコつけてくれる面白さがある映画でした。

ただ、この手の映画で必ず思うのは「復活」を描いていない事。人間ジーザスを描いているからといわれれば、そうかもしれないけど、十字架があったら復活もセットなんですよ!磔で終わりっていうのは味気なさ過ぎる。別に地上で復活しないとしても。
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